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駐留軍経費の、日米同盟強化策としての発想の転換

2020年03月31日
(駐留軍経費の、日米同盟強化策としての発想の転換)


https://special.sankei.com/f/seiron/article/20200331/0001.html


・プロ野球好きが嵩じて『NPBコミッショナー』時代は、何かと頓珍漢な言動が多かった〔加藤良三氏〕だが、何せ『元駐米大使』である。ことアメリカに関しては、融通無碍な実利的な発言が冴える。この記事も、「駐留軍経費の、日米同盟強化策としての発想の転換」である。


・当然逝ってしまったが、〔金丸信〕の防衛庁長官時代の言葉は、事の本質を衝いている。「日本あってのアメリカじゃあない、アメリカさんあっての日本だからなあ」・・・至言であると言っても過言では無い。


・産経スペシャル・[正論] から、記事を以下。


・「【[正論] 同盟強化策としての駐留軍経費 元駐米大使・加藤良三】産経スペシャル 2020.3.31」


・「在日米軍駐留経費の大幅負担増をアメリカ政府は早晩言い出すだろう。以下既知のことばかりだがこの問題の経緯を大雑把(ざっぱ)に振り返ってみたい」


≪「どんがら」を提供するだけ≫


・「1960年、現在の『日米安保条約』と同時に締結されたいわゆる『地位協定』の24条は日米間の経費の分担を定め、そこでは日本の負担分は簡単に言えば、『基地の提供』だけとされている。基地とは土地と基盤的施設を指す」


・「当時アメリカの国内総生産(GDP)が〔世界のGDPの50%を超える時代〕だったのでアメリカは万事鷹揚(おうよう)だった。例えば水道光熱費、施設の拡張・増築費、他の場所に移転するときの経費などはアメリカが支払っていた。日本はいわば『どんがら』を提供するだけでよかった」


・「時代の経過とともにアメリカ経済の総体的ウエートが低下し、日本の経済力が上がるにつれアメリカもだんだん世知辛くなる。日本への経費負担増の要求が強まる。駐留軍経費負担見直しの交渉が本格化したのは沖縄返還後数年たった70年代中盤以降だった」


・「アメリカの要求に対する対応は過去何段階かに分かれ行われた。最初は地位協定24条の『解釈』によって日本の負担分を増額できるという理屈と手法が取られた。 例えば米軍基地の従業員は日本政府が雇用して米軍に提供する(いわゆる「間接雇用」)日本人であり、その福利厚生費は日本側が負担してもいいではないか、また、日本側の要望に沿って行われる米軍基地の国内移転(リロケーション)の経費は日本側負担としても24条の範囲内であるという具合にである」


≪惻隠(そくいん)の情から「思いやり予算」≫


・「当然その度ごとに大きな議論となったが、当時の〔金丸信防衛庁長官〕の『最近はアメリカさんも大変なんだろう』、『日本あってのアメリカじゃあない、アメリカさんあっての日本だからなあ』との趣旨の鶴の一声でものごとが動いた。アメリカに対する惻隠の情という発想で、ここから有名な『思いやり予算』という言葉が生まれた。アメリカ側に『思いやり予算』を英語に直訳して『シンパシー・バジェット』と言っても通じず、けげんな顔をされたものである。アメリカ側の表現は『施設改善経費』である」


・「その後もアメリカからのさらなる駐留経費増への要求が続き、24条の解釈・運用では対応しきれない段階に至る。さりとて地位協定24条の改定は『パンドラの箱を開ける』ことになるから現実に取りうる選択肢ではないので、時限法としての『特別協定』の締結により、光熱費、労務費、訓練移転費を日本が負担することとなった」


・「在沖米海兵隊のグアム移転は次元を異にする大案件であった。米軍撤退(基地撤廃)の経費を日本が負担する前例のない話であったが、国内の基地移転(リロケ)を国外リロケに応用するという発想があったことは間違いない」


・「70年代は数十億円程度だった予算がやがて100億円単位に増え、〔現在は2千億円-に迫っている。口で言うと簡単だが、折々の当局者の努力、苦労は並大抵のものではなかった。それでも駐留軍経費負担には他の防衛費に比べて比較的『無害な』分野という感じがある。他のもっと『ごつい』アメリカ側の要請、つまり『安保ただ乗り(安乗り)』論への便利な『中和剤』として使われてきた面がある」


・「また、これはそれを取り付けたアメリカの担当者にとっても確実で手っ取り早い『得点』になる。ただ、日本による右肩上がりの駐留経費増をいつも便利な『打ち出の小づち』扱いしてはいけないというアメリカ側関係者も少数ながらいた。米軍が日本お抱えの『傭兵(ようへい)』みたいに見えてはよくないことに加え、日本からいつか、『これだけ駐留経費を出すのだから米軍の『運用』、『作戦』という本丸に関与させろ』と言い出されたときのことを彼らは心配した」


≪安保体制下で自立度高める≫


・「駐留軍経費負担(HNS)はその本質からいって防衛予算だろうか? 恩給などと同じく他省庁の予算に振り替えて、浮いた分(2千億円規模ではあるが)は真水の防衛予算(装備費など)に回すことは考えられないのか? 日本の『予算風土』は独特で新たな考え方は打ち出せないのだろうが、アメリカから駐留軍経費の大幅負担増の要求が出てきた場合に備えて考えを巡らせておく必要はある」


・「アメリカからの圧力への対処にあたり、単にそれを躱(かわ)す、あるいは歩留まりを考えるという発想ではなく、アメリカからの要求を奇貨として安保体制の下での日本の自立度を高めるための安保防衛政策の全体像はどうあるべきか、アメリカからいかなる反対給付を求めるかのまっとうで建設的な日本としての同盟強化策を考えることが非常に重要である。古来情け(「思いやり」)は人のためならずである。(かとう りょうぞう)」・・・


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