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(米国・イランの衝突で、もし日本経済の生命線『石油』が断たれたら)

2020年01月06日
(米国・イランの衝突で、もし日本経済の生命線『石油』が断たれたら)


https://news.google.com/articles/CAIiEBuRX_euj62W4TWaDKEpuGUqGQgEKhAIACoHCAow4_yQCzDlqKUDMPS6tgY?hl=ja&gl=JP&ceid=JP%3Aja


・アメリカと『北』、アメリカと『チャイナ』の揉め事に加えて、アメリカと『イラン』という展開は、ホルムズ海峡を使って経済のエネルギーである石油の80%を中東に依存している日本にとっては、正に死活問題である。


・石油備蓄の〔200日分〕なんざ、小競り合いが長引けばアッと言う間に枯渇する。日本は先ずアメリカに、「シェールオイルを売れ」と堂々と交渉すべきである。ドンパチは止むを得ないが、今回は間や目の「中ロによる仲裁」を期待せざるを得ない。


・GOOGLEニュース から、現代ビジネス 髙橋洋一氏(嘉悦大学教授・経済学者) の記事を以下。


・「【米国・イランの衝突で、もし日本経済の生命線『石油』が断たれたら、そのとき政府は何をすべきか】現代ビジネス 髙橋洋一(嘉悦大学教授・経済学者) 2020/01/06」


■イランは「レッドライン」を越えた


・「新年早々、やっかいな問題が起きた。米国とイランが一触即発の状況だ。世間では、昨年末のゴーン被告の国外への逃亡の話題でもちきりである。ゴーン被告に対するGPS装置の装着を東京地裁が保釈条件から外した『国際的非常識』と、『プライベートジェット』に関して以前から問題視されてきた。


・「出国時の『検査不備(大きな荷物はX線検査機器に入らないので野放図)』が根本原因であると筆者は思っている。ゴーン被告から見れば、保釈金15億円など『はしたガネ』で、逃亡の防止にはならないだろう。ゴーン被告はまんまとレバノンに逃亡したが、中東では、ペルシャ湾南側の国に基地を置く米国と、北側にあるイランがキナ臭い」


・「新年早々の1月3日、米国は『イラン革命防衛隊』の〔ソレイマニ司令官〕を殺害した。それに対し、イラン側は報復を表明している。もともと〔トランプ大統領〕はイランに対して強気でなく、実際、昨年6月にはイランへの空爆を実行直前に中止している」


・「空爆を実行すれば、イラン側に150人の死者が出るとの報告を受けたからだ。米国側は無人機による攻撃で死者は出ないのに対して、イラン側に多数の死者が出るのはアンバランス過ぎる、との判断が働いた。その空爆中止が結果として、昨年9月のイランによるサウジアラビア石油基地への攻撃につながったといわれている。もっとも、この攻撃でも死者は出ていない」


・「トランプ大統領が態度を一変させたのは、昨年12月27日、イランが支援するとされる武装勢力の攻撃によって米民間人1人が死亡し、米兵4人が負傷したからだ。これを受けて、トランプ大統領はソレイマニ司令官の殺害計画策定を即座に指示したと報道されている。つまり、トランプ大統領にとっては『米国人の生死』がレッドラインだったのだ」


・「これは、きわめてシンプルなラインの引き方だ。昨年6月の空爆停止、9月のサウジアラビア石油基地への攻撃に報復しなかったこととも整合的である。トランプ大統領の言う『米国民を守るため』という説明とも、すっきりとつじつまが合っている」


■この危機の「政治的価値」


・「ただし、イランにとってはソレイマニ司令官は国民的英雄なので、報復しないと政府は国民に示しがつかない。しかも、イランは2月に議会選挙を控える。保守派は、〔ロウハニ大統領〕ら『国際協調主義の穏健派』を押さえ込みたいと考えているが、今回のソレイマニ司令官殺害とそれへの報復は、保守派にとって追い風になるだろう」


・「一方トランプ大統領も、今回の危機を政治的に利用しているフシがある。〔クリントン元大統領〕は、弾劾訴追の最中であった1998年12月にイラクへの空爆を行っている。国民の目をそらすためである。クリントン氏は、1994年6月にも北朝鮮への先制攻撃を検討しその一歩手前まで行っているので、大統領の判断というのはトランプ大統領に限らず、極めて危ういものだ」


・「歴史に “IF” はないが、このとき米国と北朝鮮の開戦もありえた。その当時、日本は政権がころころ変わる政情不安であったので、日本側への連絡や相談はあまり行われていなかったらしい。今から考えると、ぞっとする話だ」


・「いずれにしても、トップ同士の信頼関係が戦争には大きく関わってくる。トップの面識が乏しいと戦争に至る確率は増すが、米国のトランプ大統領は、イラン最高指導者の〔ハメネイ師〕を〔ホメイニ師〕と言い間違うくらいで、個人的な信頼関係は希薄だろうから、米国・イラン関係を危惧してしまう」


・「『トランプ大統領は民間人出身なので戦争はできない』という楽観的な観測もあるが、今回のソレイマニ司令官殺害を見ると、レッドラインを超えれば実力行使も辞さないということだろう。こうした米国・イランの現状を考えると、1、2月中にはいつ偶発的な衝突があっても不思議ではない。トランプ大統領は『52カ所の攻撃目標を定めた』とツイートしている」


・「52の根拠については、『1979年のイランアメリカ大使館人質事件で52人の米国人が人質になったから』だと明らかにしているが、52はトランプの札の枚数でもあり、『いかなる札も用意している』という意味が込められていると筆者はみている」


・「トランプ大統領の強硬姿勢は、弾劾潰しとともに、今年11月の大統領選を有利に進めたいという思惑もあるだろう。オバマ政権の中東政策を弱腰と非難できるうえ、米国経済は石油価格が上がってもダメージがない」


■「ホルムズ海峡封鎖」はあるのか


・「一方、イランのほうも引けない。しかも、イランの取れる報復手段は多い。まずイランは、イラク、シリア、レバノンなどの周辺国に影響力を行使できるので、さしあたりイラク国内で、米国人や米国軍人に脅威を与えることができる。イラクの米大使館近くへのロケット弾着弾は、その兆候でもある。欧米の発電所など公共施設へのサイバー攻撃も可能だし、さらにはホルムズ海峡の封鎖という手もある。これらの後には、イスラエル、サウジアラビアに対するミサイル攻撃、全面戦争までありえる」


・「ホルムズ海峡の封鎖が行われれば、日本を含めて世界経済に悪影響が出てくる。今のところは米国・イランともに、全面戦争よりも相手が引き下がることを望んでいるが、両国の政治情勢を考えると、そこで踏みとどまれるのか不透明である」


・「本コラムの読者には、昨年から繰り返してきたのでご存じだろうが、この2020年は(1)米中貿易戦争、(2)ブレグジット、(3)ホルムズ海峡有事、(4)日韓対立という国際環境悪化の中で、消費増税の悪影響が出てくると筆者は指摘してきた」


・「特に、『東京五輪終了後』から、景気が一気に下り坂に入る可能性がある。あわせて(1)の米中貿易戦争は11月の米国大統領選まで本格的な解決が難しいこと、(2)のブレグジットは1月末で確定しているが、同時に英国経済の不調も確定していること、(4)の日韓関係は韓国で〔文在寅政権〕が続く限りなかなか改善しないことは、既に述べている」


■もし石油備蓄がなくなれば…


・「筆者としては、(3)のホルムズ海峡有事が顕在化しないことを祈っていたが、その期待は残念ながら外れるかもしれない。特にホルムズ海峡は、湾外地域に石油の8割を依存している日本経済の生命線でもある。日本の石油備蓄は〔200日分以上〕あるので当面の心配はないが、米国・イランの紛争が長引くと、日本経済にも当然影響が出てくるので要注意だ」


・「ホルムズ海峡有事によって石油備蓄がなくなれば、石油の供給ショックが起こる。その経済分析は以下の通りである。

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・供給ショックにより、総供給線がS0からS1にシフトし経済がE0からE1に移行するので、GDPが下がり物価が上がる。これに対する政策対応は、総需要政策を行い、総需要をD0からD2にシフトさせることだ。その結果、経済はE1からE2に移行し、GDPが戻り物価が上がる」


・「今はデフレ気味なので、多少物価が上がっても問題ない。GDPが下がると雇用環境が悪くなるので、それを避けるのが政府の役割である。そのためには、公共投資増などの総需要創出が必要である」


・「1月20日に通常国会が召集される。冒頭で補正予算が審議されるが、もともとそれだけでは足りない。現在の厳しい状況を考えれば、今年中にあと1、2回補正予算を打つ必要が出てきたと言えるだろう」・・・

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