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(元空将補による『北』を読む大論文)

2019年12月13日
(元空将補による『北』を読む大論文)


https://news.livedoor.com/topics/detail/17519117/


・大論文である。しかも軍人(自衛隊)出身なので、その「読み」も深い。長文だが、苦にならない。しっかしま、私はへそ曲がりなので、この大論文に〔習近平国賓来日〕が無いのが気になる。アメリカもチャイナもロシアも、みんな監視しあっていて動けない。『南』は役足らずだ。


・裏金にせよ、日本には『拉致被害者救出』ってか、『拉致被害者買戻し』という大義名分が有る。この使命を果たせるのは、『朝鮮総連』など怪しげな組織では駄目だ。〔習近平〕くらいの大物しか居ないではないか?


・裏金の渡し方は〔習親分〕に任せるしかない。例えば@10億円でも、100人なら1000億円だ。『北』にすれば、最低その100倍=10兆円のカネが入る。いや、この際なら100兆円の価値かも知れない。日本人にすれば〈悔し金〉だが、〔金正恩〕の犯罪では無い。奪われた同胞を取り戻すには、この際「カネ」しか無いではないか?


・『北』が核放棄する筈は無い。〔トランプ〕だって知っていて時間稼ぎしただけだ。この場を乗り切るには〈日本のカネ〉と〈習近平の一汗〉しか有るまいて。


・ライブドアトピックス から、現代ビジネス の記事を以下。


・「【〔鈴木衛士(元空将補)〕〕北朝鮮はもう暴発寸前、いよいよ金正恩は追い詰められた ミサイル発射に続いて各軍の示威行動も】現代ビジネス 2019年12月13日 6時0分」


・「11月に入って、空軍軍用機部隊の大規模な展示演習、精鋭落下傘部隊の降下訓練、黄海上の南北境界線付近での砲兵部隊による実弾射撃演習、短距離弾道ミサイルの発射試験と、立て続けに北朝鮮による軍事的示威行動が確認されている」


・「そこには、『われわれはいつでも戦争を始める準備はできている』という〔金正恩朝鮮労働党委員長〕のメッセージがこめられているように見える。6月には〔トランプ大統領〕と固い握手をかわしていた金正恩朝鮮労働党委員長は、なぜここまで対外的強硬姿勢をとるようになったのだろうか。そこには、とうとうにっちもさっちもいかないところまで追い込まれた金委員長の状況が垣間見えるという」


■最近の北朝鮮によるミサイル発射


・「北朝鮮は、11月28日午後5時ころ、今年に入って(5月以降)13回目となる短距離弾道ミサイルの発射試験を行った。今回は、北朝鮮の報道などから10月に引き続いて『超大型放射砲(超大型多連装ロケット弾)』の発射であったと見られ、韓国合同参謀本部の発表によると、発射された飛翔体の飛距離は最大約380km、高度は97kmに達したとのことである。これは、通常軌道で最大射程を企図した発射形態によるものと考えられる」(解説:380kmなら、板門店から釜山に届く!)


・「これに対し、わが国政府は、この超大型多連装ロケット弾について、北朝鮮がたとえ(超大型)放射砲といえども、実質的にはこれが短距離弾道ミサイルと同等の性能を有していると評価されることから、(短距離)弾道ミサイルの発射と断定し、国連安保理決議違反であるとして北朝鮮を非難した。これについては、欧州のNATO加盟国なども同様の見解である」


・「今回発射したこの超大型多連装ロケット弾については、8月24日に初確認されて以降、月に1回(9月10日、10月31日、11月28日)のペースで発射されており、今回は4回目の発射であった。このうち、9月の発射時には車両に搭載されている4発中3発が発射されたと見られ、そのうち少なくとも1発が失敗であった(予定の軌道を飛翔しなかった)可能性があり、北朝鮮のメディアも『成功』とは伝えなかった」


・「この発射を視察していた金正恩(朝鮮労働党)委員長は、『今後はロケット砲の威力上最もはっきりした特徴となる連発試射だけを行えば良い』という評価を下し、多連装として連続発射可能な状態には未だ至っていないことをうかがわせていた」


・「この指示を体現するように、10月31日には同ロケット弾2発を3分という短間隔で発射してともにほぼ最大射程と見られる370kmまで飛翔させ、今回はさらにその間隔を30秒に短縮して連続発射し、2発とも380kmまで到達させた。8月と9月の際には発射間隔が20分近く空いていたことを考えると、この2回の連続発射は格段の進歩である」


・「この結果について、朝鮮中央通信や労働新聞は、『超大型放射砲の戦闘的な性能と実戦能力の完璧さが確証された』、『視察した金正恩委員長は結果について大満足を示した』などと、この試射が成功であったことを伝えた」


・「今回のように、北朝鮮が月1回のペースでミサイル等の発射に関する不具合を是正しつつ、着実に能力を向上させているというのは括目すべき事象であり、10月2日に水中発射台から(極めて高度な技術を必要とするコールド・ローンチシステムによる)SLBM発射試験を成功させた事象とも合わせて、北朝鮮の弾道ミサイルや大型ロケット等に関する技術力の高さを裏付けるものと見なければならない。今年に入って、これら短距離弾道ミサイルの開発に北朝鮮が心血を注いでいる理由については、9月13日の拙稿【北朝鮮が、短距離弾道ミサイル開発に舵をきった『恐るべき真意』】をご覧いただきたい」


■他軍種の活動も活発化


・「これら北朝鮮の短距離弾道ミサイル(超大型ロケット弾等)の発射もさることながら、我々が特に注意しなければならないのは、11月以降、朝鮮人民軍において戦略ロケット軍以外の軍種においても、目立った活動が見られるということである」


・「朝鮮中央通信は11月16日、金正恩委員長が、東部・元山(ウォンサン)の葛麻(カルマ)飛行場で行われた朝鮮人民軍空軍による『戦闘飛行術競技大会』を視察したと報じた。これについては、米国の研究グループ『38ノース』がこの大会が報道される以前に、衛星写真などの分析から元山の当該飛行場にMiG-29をはじめとする戦闘機やIl-28爆撃機など70機以上の軍用機を終結させているとして、空軍による大規模な展示演習などの可能性を指摘していた」


・「この2日後の11月18日には、金正恩委員長が朝鮮人民軍の精鋭部隊である空軍狙撃兵部隊の降下訓練を視察し、『有事を想定した実戦的な訓練を通じて戦闘力強化に努めるよう指導した』と、朝鮮中央通信が伝えた」


・「また、25日には、金正恩委員長が黄海NLL(北方限界線)付近の昌麟島(チャンリンド)において、朝鮮人民軍の最前線防御(砲撃)部隊による(韓国側の艦船や島への攻撃を想定した)実弾射撃訓練を視察するとともに、金委員長自身が射撃目標を定めるなど砲撃に関して直接指導を実施した」


・「なお、この実弾射撃は韓国軍によっても確認されており、韓国政府は、昨年9月に『軍事境界線付近での軍事演習を互いに中止すること』などで合意した『南北国防相合意』に明白に違反する軍事活動である、として北朝鮮に抗議した」


・「このように、北朝鮮がミサイル部隊だけでなく、他軍種においても大々的な訓練やこれに対する金正恩委員長の視察、並びに現地指導を行っている背景には、年内にも行われると報じられていた米朝会談の事前協議が思うように進捗していない中で、『我々はいつでも強硬路線に回帰する準備ができている』ということを内外に示す狙いがあったものと考えられる」


・「また、このほかにも、弾道ミサイルの発射準備や寧辺核施設における再活動の兆候なども衛星写真によって捉えられており、すぐにでも一昨年の状態に戻ることができるように北朝鮮は準備を進めているのであろう。というよりは、12月8日に行われた長距離弾道ミサイル(と推定)のエンジンテストなどからも窺えるように、『一昨年来、米朝協議の裏で密かに継続してきた核・長距離ミサイル開発の成果を確かめる準備が進んでいる』といった方が良いのかもしれない」


■金正恩の懐刀「金英哲」が再び表舞台に登場した意味


・「一方で、北朝鮮による外交の動きとして注目されるのは、決裂した2月末の米朝首脳会談の後に情報機関の統一戦線部長を外れ、対外交渉から退いていた強硬派の首魁ともいうべき〔金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長〕が再び外交の場に登場したことだ」


・「彼は、10月27日に『朝鮮アジア太平洋平和委員長』の肩書で朝鮮中央通信を通じて、『米国が首脳間の個人的な親交を利用して時間稼ぎをし、年末を無難に越そうとするなら愚かな妄想だ。朝米関係の維持にも限界がある』などと、米国を批判したのを皮切りに、11月19日には、米韓両政府が合同軍事演習の延期を決めたことに関して、『米国に求めているのは演習の完全中止だ』と主張し、12月7日にトランプ大統領が『北朝鮮が敵対的に行動すれば、驚きだ』と話したことに対しては、『トランプは我々が何らかの行動をすれば驚くと言ったが、もちろん驚くだろう』と、近いうちに挑発的な行動に出ることも示唆した」


■金英哲朝鮮労働党副委員長


・「ここに来て再び〔金英哲〕が登場したのには、大きく二つの理由が考えられる。その一つは国内向けのもので、現在交渉を一元的に進めている北朝鮮外務省に対して、『強硬派(軍など)を代表する党の最高幹部として、年内に米国から何らかの妥協点を引き出させて交渉をまとめるよう圧力をかける狙い』があるということ」


・「もう一つは、対米向けに、『今回(年内)の交渉が最後の和平合意のチャンスである。これを逃すと北朝鮮は米国と決裂して再び敵とみなし、核・ミサイルの戦力をさらに強化して核兵器強国の道を突き進むであろう』という北朝鮮式の『最後通告』であると考えられる。つまり、金英哲の言葉は、そのまま国防委員長としての金正恩の言葉を代弁しているということなのだろう」


・「おそらく、この12月下旬に招集するとした朝鮮労働党中央委員会総会(党大会と党大会の間に重要な国家の方針や対内外政策などを決める政策決定機構)において、昨年4月20日の同総会(第7回第3次)で決定した『(2018年)4月21日から核実験と大陸間弾道ロケット(ミサイル)発射試験を中止する。核実験中止を透明性あるものと裏付けるために、共和国北部核実験場を廃棄する』とした項目などを破棄または修正することが考えられる」


・「だとすれば、この内容を実際の行動によって内外に闡明〈せんめい〉するために、開会に合わせるなどして中距離以上の弾道ミサイルを発射するかもしれない。北朝鮮式に言えばこの闡明は、米国に対する『宣戦布告』であり、日本への見せしめでもあるだろうから、2006年7月5日(未明から夕刻にかけて中・長距離弾道ミサイル7発を日本海へ向けて発射)のような大規模なものとなる可能性も考慮しておかなければならない」


■金正恩委員長の焦り


・「本稿冒頭で触れた11月28日の超大型ロケット弾発射に際し、わが国の〔安倍首相〕はこれを『(短距離)弾道ミサイルの発射であり、国際社会に対する深刻な挑戦だ』として北朝鮮を非難した。これに対して、今までにないほど激しく反発した北朝鮮は、外務省の談話として安倍首相を名指しで口汚く罵ったうえで、『本当の弾道ミサイルがどんなものなのかということを、遠からず、それも非常に近くで見ることになるだろう』などと、わが国に対して脅迫まがいの言動を発した」


・「そこには、厳格に北朝鮮の瀬取り行為などを取り締まり、短距離ミサイルの発射に際しては、たとえそれを北朝鮮が『大型放射砲』と呼称しようとも、毅然として『弾道ミサイルの発射』と断定し、国連安保理決議違反として糾弾するわが国に対する強いいら立ちが感じられる」


・「つまり、これは北朝鮮が(思うように進捗しない)米朝交渉の責任をわが国に転嫁しようとする気持ちの表れであり、自らが定めた期限が迫っていることへの強い焦りがあるからだと考えられるのである。先に述べた、12月8日のエンジンテストを『重大試験』などと喧伝したのも、期限が迫るなかで挑発的な準備活動を示威することで米側の関心を引きつけ、何とか譲歩を引き出したいという焦りから発せられたものと見受けられる」


・「おそらく、北朝鮮は経済的にかなりひっ迫してきているのであろう。それも、金委員長の融通の利く外貨が厳しい状態に追い込まれているのではないか。これから新年を迎えるにあたり、党や軍の幹部にばらまく金品が乏しく、内部統制が揺らぐことを懸念しているのかもしれない。一日も早く、経済制裁(中でも北朝鮮の企業や個人に対する金融制裁)を解除してほしい、というのが実情なのだろう」


・「一方で、〔米トランプ大統領〕も選挙前という国内事情やイランへの圧力外交という政治方針などから、北朝鮮に対する安易な妥協もできず、結局は年内の米朝協議でこれら経済制裁の解除を狙った北朝鮮の目論見は断念せざるを得ない状況となった」


・「かかる上は、再び強硬路線に戻って準戦時状態という内部環境を醸成し、国内の引き締めを図らなければならなくなったというところではないだろうか。11月以降の各軍への視察や現地指導などは、それを裏付けるものと見られる」


・「また、先代の金正日総書記の異母弟であり金正恩委員長の叔父にあたる〔金平日(キム・ピョンイル〉チェコ大使〕と、妻が金正日の異母妹である〔金光燮〈キム・クァンソプ〉オーストリア大使〕の二人の親族をともに30年にも及ぶ職務を解いて11月末に帰国させたのも、今後米国と再び敵対した際に、米国情報機関の息のかかった勢力によって海外で身内が取り込まれ、亡命させられるなどして金正恩政権の外堀が埋められることを恐れているからではないかと考えられる」


■トランプ大統領の思惑と今後の動向


・「それにしても、トランプ大統領は可能な限り年内に米朝協議を成立させようと努力しているのだろうか。どうもそのようには見えてこない。筆者は、トランプ大統領は実際のところ、再び朝鮮半島が緊迫することを『良し』としているのではないかという気がしている」


・「というのも、そうなれば韓国の〔文在寅大統領〕も『日米韓の軍事連携』や『GSOMIA』のありがたみに気が付くであろうし、トランプ大統領が吹っかけているような大枚をはたいてでも、引き続き現状規模ないしはそれ以上の米軍駐留が必要となるだろうからだ」


■6月末の会談の頃とは、両首脳の間の空気感は変わってしまった


・「トランプ政権のメリットはそれだけではない。国内的には、トランプ大統領の弾劾を追求することは、大統領の力を弱めることに繋がり、外交上米国の国益を損なう恐れが出てくる。というのも、北朝鮮が今後再び挑発的な活動に出て、米国本土にもその脅威が及ぶとなれば、当然のことながら米国による軍事行動の選択肢も現実化する。これに対応するためには、米国内はそれなりに団結しなければならず、大統領の弾劾という政治的ベクトルの力は弱まるに違いない」


・「対外的には、北朝鮮へのけん制はロシアや中国に対する軍事的けん制とも絡められる。北朝鮮への対応という名分で中国やロシアを念頭に新たなミサイル防衛システムの構築や米国が目指す中距離(核)ミサイルの東アジア配備にも追い風が吹くだろう」


・「一方の中国は、このような米国の軍事的圧力のもとに、香港や台湾やウイグルへの対応に加えて、再び北朝鮮にもそのエネルギーを費やさなくてはならなくなる。また、米国が北朝鮮に対する軍事的圧力を強めることは、イランへの見せしめにもなる」


・「しかしながら、このような推移は、わが国にとっては極めて危険極まりない状態であり、憂慮すべき事態である。北朝鮮は米国を再び交渉のテーブルに着かせるために、日本を人質にとって挑発をエスカレートさせるかも知れない」


・「たとえば、北朝鮮の弾道ミサイルがわが国の領海内や(青森県久六島のような)離島へ着弾した場合などはどのように対応するのか。有事は自然災害とは異なり、想定外では済まされない。新たに迎える新年は、きな臭いスタートとなることも覚悟しておく必要があるだろう。近いうちに、忘れかけていたJアラートが鳴り響く可能性は十分にある」


・「すでに防衛省は、このような見積もりも考慮して今後の対応を検討していると思われるが、我々一般市民もこのような周辺情勢の認識をしっかり持ったうえで、今後の事態を確と見守る必要があろう。国防に関わる国権の発動は、国民の総意によってこそ成り立つものだからである。しかし、未だ完全に米朝協議継続の芽が失われたわけではない。今後の推移に注目したい」・・・

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