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(自動車とセメントでみると「マイナス成長」の中国)

2019年07月20日
(自動車とセメントでみると「マイナス成長」の中国)


https://www.sankei.com/premium/news/190720/prm1907200005-n1.html


・いつもながら、〔産経新聞特別記者・田村秀男氏〕の慧眼と、そのグラフには感心している。チャイナの『実質国内総生産(GDP)』が、地方幹部からの報告を中央執行部が均(なら)し、全人代で公表した数値に「持って行っている」のは世界中の学者やエコノミストは気付いていながら、何も言わないが、今や「冷笑の対象」とまでなっている。


・下図の【タムラ・フジ産経指数】に基づくグラフによれば、チャイナは遠の昔に〔マイナス成長〕に陥っているのが明らかだ。ネタが ①〈工業生産の要である自動車〉と、②〈不動産開発が柱となるハコモノ投資を100%反映するセメント〉・・・と言うのが鋭い。これでよく「アメリカと覇権を争う」と言えたものだ。嘘・ハッタリも大概にした方がエエ。


・産経ニュース・[田村秀男のお金は知っている] から、記事を以下。


・「【[田村秀男のお金は知っている]】自動車とセメントでみると.『マイナス成長』の中国】産経ニュース 2019.7.20 10:00」


・「中国政府の発表によると、今年4~6月期の『実質国内総生産(GDP)』の前年同期比は6・2%増で、2008年のリーマン・ショック後の2009年1~3月期の同6・4%を下回った。メディアは中国の不況ぶりを伝えるが、待てよ、6%台成長で景気が悪いのか。中国の経済成長率は大嘘なのか」


・「拙論は、GDP成長率は『大本営発表』そのものであり、〈実態はマイナスに落ち込んでいる〉とみる」


・「中国の経済データは政治的動機に左右される。〈各地に配置される党幹部は所管する地方の総生産を北京に報告するが、党中央が決めたその年の目標値をクリアしないと失点になる〉。地方幹部は鉛筆をなめて中央への報告数値を〔水増し〕する」


・「国全体のGDP成長率はそれらを合計すればよいわけだが、原数値が政治加算されているために、実態に比べて過大な数値になりがちだ」


・「北京の党中央官僚はそこで総合調整して、前記のような数値を発表する。党中央が昨年末に決めた6・0~6・5%の実質成長率目標を、今年3月に開かれた〈全国人民代表大会(全人代)が拍手で承認した〉6・2%はしっかりと目標の範囲内におさまっている」


・「国家経済の基幹統計がインチキなら、まともな経済政策を打ち出しようがないことは、〔習近平国家主席〕に限らず歴代のトップも自覚しているだろう。〔李克強首相〕が遼寧省のトップである党書記時代に、人為的操作で決まるGDPに代わって、〈鉄道貨物輸送量や融資、電力消費を信用できる〉と米国の駐中国大使に打ち明けたことから、米欧のアナリストはこれらのデータをもとに『李克強指数』を作成し、参考にしていた。しかし、最近ではそれも不規則で景気実態からのかい離が激しい」


・「拙論が着目するのが〔自動車生産台数〕と、13年から統計値が出るようになった〔セメント生産量〕だ。自動車生産は外資との合弁が多いためごまかしがきかないし、セメント生産は政治的裁量とは無関係なのでわざわざ嘘をつく必要はないはずだ」


・「自動車、セメント生産の前年比増減率の推移を追って、【タムラ・フジ産経指数】をつくってみることにしよう。グラフはそれに実質GDP伸び率を組み合わせた。成長率の水準を抜きにすれば趨勢(すうせい)はきれいに連動し、いずれも右肩下がり曲線である。〈自動車は工業生産の要〉で、〈セメントは不動産開発が柱となるハコモノ投資(総固定資産投資)を100%反映〉する」


・「総固定資産投資のGDP構成比は40~50%に上り、昨年は8%前後の伸び率になっている。ところがセメント生産は前年比マイナスで、いかにも不自然だ。固定資産投資は土地の所有権を売買する権限を持つ地方政府の裁量次第だから、ウワモノの投資をしたように偽装できる」


・「セメントと自動車生産動向からすれば、〈実際の中国経済は実質マイナス成長〉に陥っている。そして4~6月期はさらに下落に加速がかかっていると推計できるのだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)」・・・


《自動車、セメント生産の前年比増減率の推移:【タムラ・フジ産経指数】》

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