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(“年金不安”に安心の処方箋示せ:竹中平蔵)

2019年06月20日
(“年金不安”に安心の処方箋示せ:竹中平蔵)


https://special.sankei.com/f/seiron/article/20190620/0001.html


・〔竹中平蔵氏〕、言わずと知れた〈小泉純一郎内閣時代〉・「聖域無き改革断行」の『懐刀』であった。今回の『年金騒動』に対し、①野党の「言いがかり」、②与党の「言い逃れ」に対し、


〈100年安心の意味は、いわゆるマクロ経済スライドという仕組みを組み込んだことで現状の制度が持続可能になった、という意味〉 であるし、
〈与野党とも年金問題に対して恐ろしく不勉強であり、リテラシーが低いことを露呈した」 と


快刀乱麻である。


・そして記事の括りは、「年金不安を弄ぶことなく、制度の枠組みに対する理解(年金リテラシー)を高め、それを前提に自助による資産蓄積を可能にする政策を推進せねばならない」 と真っ当である。


・今回の年金騒動、何が一番「国民の不安」を煽っているかと言うと、国会議員の「余りの年金無知(年金イリテラシー=無学・無能)」に対してではないのか? 〔麻生ミゾーユ〕など、全くのピエロだったと言っても良かろう。「報告書を受理しない」なんざ、小学生でもあるまいに。


・読者の皆様には、“読んで戴きたい記事”だと確信する。


・産経スペシャル・[正論] から、記事を以下。


・「【[正論]“年金不安”に安心の処方箋示せ 東洋大学教授・竹中平蔵】産経スペシャル 2019.6.20」


・「金融庁の審議会ワーキンググループが公表した年金に関する報告書をめぐり混乱した議論が続いている。報告書が指摘したのは、〈平均的な給与所得者の夫婦が95歳まで生きるとして年金以外に2千万円の蓄えが必要〉、というものだ」


・「年金額は個人によって異なるから平均値で論じることに意味があるかどうか、議論はあろう。しかし数値自体は常識的なものであり、国民の多くにとって決して意外な内容ではないだろう」


・「にもかかわらず、野党の『言いがかり』と与党の『言い逃れ』という政治姿勢から議論が混乱した。国民の年金不安を煽(あお)るばかりだ。政治リーダーたちは、分かりやすく透明な年金制度としての『社会保障個人勘定』の充実など建設的な議論を展開すべきだ」


≪「年金だけで暮らせない」≫


・「日本の年金制度は、平均的な所得の人々を想定する限り、年金だけで老後の生活を賄えるような制度設計にはなっていない。あくまで自助による所得・資産の上に年金を重ねて、老後を支えるという仕組みだ」


・「これで良いかどうかの議論は大いにすればよい。しかし現行制度はそうした基本設計で、だからこそ銀行や証券会社等からも老後にどのくらいの蓄えが必要か、様々(さまざま)な試算が示されている」


・「そもそも日本の年金の基本原理は、単純化すると〈給与所得者の場合、40年間納めた保険料の総額が20年で受け取る年金の総額とほぼ等しくなるという仕組み〉だ。さらに単純化して言うと、〈将来的に受け取れる年金額は現役世代の『平均』給与の約5割(所得代替率)という制度設計になっている」


・「混乱したのは、まず一部野党とメディアが『100年安心』な制度と称してきた政府を批判し、国民の不安を煽ったことだ。しかし〈100年安心の意味は、いわゆるマクロ経済スライドという仕組みを組み込んだことで現状の制度が持続可能になった、という意味〉で使われてきた(もちろんマクロ経済スライドの運用面で幾つかの問題があるが、それは今回の報告書とは別次元の問題だ)」


≪「社会保障個人勘定」提供を≫


・「一方で政府は、大臣がこの報告を受け取らないと主張し、与党の幹部は『報告はもはや存在しない』とまで言い切った。常識的な議論に『言いがかり』をつける側も問題だが、だからといって報告書を葬り去るような姿勢は『言い逃れ』と批判されても仕方がない」


・「またこの過程で、報告書を読んでいない、また自らの年金について全く理解していない、という政府首脳の姿勢が明らかになった点も、問題を拗(こじ)らせた。与野党とも年金問題に対して恐ろしく不勉強であり、リテラシーが低いことを露呈したのである」


・「現実的な生活感覚を有している国民は、年金問題に対し政治家よりは高いリテラシーを有していよう。しかしそれでも、年金への不安はある。また2千万円というのは、確かに重い金額だ。今回の騒動を契機に、政治には以下の3つの改善を期待したい」


・「第1は、年金に関する情報提供を分かりやすく透明にすることだ。例えば、情報源としての『ねんきん定期便』である。平成19(2007)年に発覚した消えた年金問題で記録を確認するための『ねんきん特別便』が作られたのをきっかけに、毎年記録を送る『定期便』になった。保険料納付額とともに受け取れる年金見込額も記されるようになっている」


・「ただし現状の記載はいかにもお役所仕事という体裁で国民に分かりやすいものとはなっていない。民間のコンサルタントの知恵(デザイン力)を借りるなど、もっと親切な対応が必要だ」


・「こうした点については〈小泉純一郎内閣の時代〉に『社会保障個人勘定』という形で、国民の目から見て分かりやすい情報(納付と給付)の開示を提案したことがあった。それが消えた年金問題以降、中途半端な形で一部実現したにとどまっている」


≪資産蓄積可能にする政策を≫


・「第2に年金の基本設計が、年金プラス自助によって老後を支えねばならないことを前提に、国民の稼ぐ力と貯(た)める力を高める思い切った政策が必要だ。金融庁の報告書が指摘した資産形成策もその一つだが、所得が高まるような成長戦略・構造改革が不可欠だ。その意味で、こうした努力を放棄して金融庁の報告書を無視する政治の姿勢は、おおいに問題といえる」


・「第3は、現制度の100年安心を批判した一部野党に対する注文だ。自助での資産蓄積がなくとも“安心”して暮らせるような社会が本当に必要と考えるなら、そのような提案をすべきである。もちろんその場合は保険料や税負担を大幅に引き上げ、北欧のような高福祉高負担の国を目指すことになる」


・「筆者個人としては賛成し難いが、政策の大きな枠組みに関する議論の活性化は歓迎される。批判だけを行い、対案を示す政党が存在しないことこそが問題である」


・「年金不安を弄ぶことなく、制度の枠組みに対する理解(年金リテラシー)を高め、それを前提に自助による資産蓄積を可能にする政策を推進せねばならない。(たけなか へいぞう)」・・・

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