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(『ハノイ米朝会談』決裂に対する深読み)

2019年03月19日
(『ハノイ米朝会談』決裂に対する深読み)


https://special.sankei.com/f/seiron/article/20190319/0001.html


・流石〔神谷万丈・防衛大学校教授〕だけあって、『北の遣り口』を良く読んでいる。今回の『ハノイ・米朝会談』の決裂は、『北』が〔トランプ米大統領〕の内政が揺らいでいるのに乗じて、法外な「吹っかけ」を試して失敗はしたが、実はこれが今後の「目晦まし」に使われる可能性を読んでいるのだ。


・記事中からだが、具体的には以下だ。


①寧辺(ミョンビョン)に加え東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射施設やICBMの一部の廃棄も約束して、

②見返りとして国連安保理の制裁の『民需経済と人民生活に支障を与える項目』の全面解除ではなく、〔朝鮮戦争の終戦宣言〕、〔南北経済交流の容認〕、〔米国による北への人道的支援〕などを求める・・・


ハノイが「大ハッタリ」でこれが「次の手」だったら、もしかしてトランプは嵌るのでは?の危惧だ。〔ジェームズ・マティス国防長官(元海兵隊大将)〕が居ないのも不安視しているのだろう。


・確かにこれでは『北』は核を持ったままだし、中距離ミサイルでいつでも『日本』を火の海に出来る。ただ私は、①ペンス副大統領も、②ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)も、③バノン首席戦略官も、「そんなに甘くはない」だろうと思っているが。


・産経スペシャル・[正論] から、記事を以下。


・「【[正論]北の『ごまかし戦術』を侮るな 防衛大学校教授・神谷万丈】産経スペシャル 2019.3.19」


・「今回の米朝首脳会談の前、多くの外交専門家は、内政で苦境に立つ〔トランプ米大統領〕が、非核化交渉の成功を誇示するためにかなりの妥協をするのではないかと恐れていた。大統領がそれを思いとどまり、〈寧辺の核施設廃棄だけで大幅な制裁解除〉を引き出そうとした〔金正恩朝鮮労働党委員長〕の誘いに乗らなかったことは喜ばしい」


≪楽観論の広がりを危惧する≫


・「だが、この事態に対する日本での反応には気になる点がある。トランプ在任中に米朝関係を劇的に改善したい金委員長は、会談の決裂に動揺し、対米譲歩に追い込まれていくだろう。そうした楽観論の広がりを、私は危惧している」


・「なぜなら、今回の会談が物別れに終わったからといって、トランプ氏の米朝関係改善への前のめりな姿勢は基本的に変わっていないし、北は今回の失敗を逆手にとって、得意の『ごまかし戦術』を展開してくると考えられるからだ」


・「まず見誤ってはならないのは、今回の会談の結果は米朝交渉の破綻を意味しないということだ。トランプ氏が会談後の記者会見で真っ先に口にしたのは、両指導者がいかに『生産的な時間』を持てたかということだった」


・「彼は、金委員長を『なかなか大したやつ』と呼び、2人は『お互いに相手のことが好き』で関係は『非常に強い』と強調した。そして、〔安倍晋三首相〕や〔文在寅韓国大統領〕に対し、米朝対話が『進行中』の『プロセス』であることを伝えるつもりだと述べた」


・「〔ポンペオ国務長官〕が、交渉のゆくえに『依然として楽観的』だと語ったことと併せてみれば、大統領が北との『合意』実現に意欲を失っていないことは明らかだ。〈今回は、北の要求があまりにも過大だったため〉に、大統領も踏みとどまったのだろうが、今後の北の持ちかけようによっては、彼が安易な妥協に走ってしまう可能性は残っているとみなければなるまい。 そこで問題になるのが北の出方だが、忘れてはならないのはごまかし戦術の可能性だ」


≪得意とする逆方向への大カーブ≫


・「昨年3月12日、南北・米朝首脳会談の可能性が浮上した直後の本欄(『今こそ対北政策で心すべきこと』)で、私は北には『右にカーブを切る際には、予(あらかじ)め左に大きくカーブしておく』という行動パターンがあることを指摘した」


・「譲歩を迫られると、北は逆に緊張を高める行動をとることが多い。強硬姿勢の後に強硬度を下げると、実際以上に大きな譲歩をしたかのような印象を作り出せるからだ」


・「昨年来の北朝鮮の行動にも、このパターンがみてとれる。一昨年に北が何をしたか。①十数回のミサイル発射、②水爆実験、③米東海岸に届く大陸間弾道弾(ICBM)の完成だ。昨年から『非核化』を口にするようにはなったが、実際には核実験とミサイル発射を停止しただけだ」


・「核もミサイルも1発も放棄したわけではない。にもかかわらず、トランプ氏は北を称賛する。北がいったん日米などとの緊張を極端に高めたことが目くらましとなり、北の行動の過大評価につながっているのだろう」


・「今回の首脳会談で、北がトランプ氏の出方を読み誤ったことは間違いあるまい。だが、今こそ北に譲歩を迫る好機だという見方には賛同できない。北にとって、米国に過大な要求をしたことは確かに失敗だった。だが彼らには、それを『譲歩の前の逆方向への大カーブ』として使うだけの侮れぬしたたかさがあると思うからだ」


≪「譲歩」姿勢を過大評価するな≫


・「たとえば、近い将来に北朝鮮が米国に対してハノイで提示したものよりも幾分大きな『非核化への行動』を提示し、見返りの要求もある程度下げたとしたら、トランプ氏はどう反応するだろうか」


・「たとえば、寧辺に加え東倉里のミサイル発射施設やICBMの一部の廃棄も約束し、見返りとしては国連安保理の制裁の『民需経済と人民生活に支障を与える項目』の全面解除ではなく、朝鮮戦争の終戦宣言、南北経済交流の容認、米国による北への人道的支援などを求める」


・「そうすれば、米国は、核とミサイルを手にしたままの北との長期的共存を事実上認めることになり、北に相当の安全保障上、経済上の利得を与えることにもなる。それは日米にとっては好ましくない事態だ」


・「だが、ハノイでの過大な要求が目くらましとなって、トランプ氏には、そうした北の姿勢がリーズナブルなものとみえてしまうのではないか」


・「ハノイでの会談後、東倉里のミサイル発射施設の復旧開始が伝えられ、本稿執筆中にも北が『非核化交渉の停止』や『ミサイル発射再開の可能性を示唆した』と報じられた。一見すると無謀な動きだが、実は北のこうしたふるまいも、〈右カーブの前の大きな左カーブ〉というパターンからはずれていないことに留意すべきだ。北はごまかし戦術を既に始めているのかもしれぬ」


・「重要なのは、この後に北がみせるであろう『譲歩』の姿勢を過大評価しないことだ。日本政府が、安倍首相のパイプを通じて、この点についてトランプ大統領との認識の共有を図ることを望みたい。(防衛大学校教授・神谷万丈 かみや・またけ)」・・・

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