« (〔嵩(かさ)〕〔存在感〕〔オーラ〕) | トップページ | (〔星稜・奥川が17K完封!履正社を降す) »

(〔ナズナ〕や〔ツクシ〕や〔たんぽぽ〕もちらちらと)

2019年03月23日
(〔ナズナ〕や〔ツクシ〕や〔たんぽぽ〕もちらちらと)


https://special.sankei.com/f/naniwa/article/20190323/0001.html


・そうか、[浪速風]子は〔与謝蕪村〕で来たか。おまけに〔たんぽぽ〕情報まで載せている。ちょっと今書いている【心に陽だまり(がん連戦と山頭火)】の自由律俳句の鬼才・〔種田山頭火〕を書かせて戴こう。(参照は故・村上 護氏編:【山頭火句集】に拠る所が大である)


・〈たんぽぽちるやしきりにおもふ母の死のこと〉『母の四十九回忌』


・種田山頭火(本名:正一)は1882年(明治15年)12月3日に生まれて、1940年(昭和15年)10月11日に、友人らとの句会の折、泥酔して脳溢血で逝っている。1942年(昭和17年5月に私が生まれる2年前の逝去だ。今の満年齢のカウントなら満57歳10ヶ月弱の人生だ。しかし当時は数え年のカウントだから山頭火の享年も59歳と記されたのだろう。


・山頭火の母は、山頭火が未だ11歳の時、山頭火の父の女出入りの激しさに激昂・錯乱したのか精神を病んで追い詰められたのか、自宅の井戸に身を投げる(首吊り説も有り)という衝撃的な死を遂げている。


・この最愛の母の死は、多分に夫への“面当て”の色濃い〔死に方〕ではあるが、山頭火にとってはその生涯かけて宿命的に背負って行かなければならない【悲哀】を、わずか数え・11歳の少年の、細い肩に背負わされたわけである。


・この句は『母の四十九回忌』に詠まれている。詠んだ山頭火本人は知らねども、もう〔死神様〕の人別帳には墨痕も鮮やかに山頭火の名が記されている。『お呼び、お招き』のカウントダウンは始まっていたのだ。


・虫が知らせるのか、山頭火も此のところしきりに母を想い、衝撃的だった母の死を想う日が続いている。〈たんぽぽちるやしきりにおもふ母の死のこと〉・・・庭を彩っていた可憐なたんぽぽが散って、その散りかたを母の死に重ねているのか、或いは少年の目に母は、たんぽぽのように素朴で愛らしい女人だったのか、山頭火は「しきりに母の死のことをおもふ」のである。もうじき、恋しい母のもとへ行けるのも知らないで・・・


・(私の話)『がん病棟』に独り寝ていると、先に逝った先輩・友人らが頻繁に夢枕に立つ。彼らに共通していることは、「全員無言である」ことだ。フルカラーで(私は何故か物心付いてから、総天然色の夢しか観ない)笑顔だったり手を振ったり、此岸(しがん)に居た時と佇まいは何ら変わらないが、〔声〕を発しない。30年来の大親友だったJOEさんなんか、真顔の無言で私の腕をグングン引っ張る。「JOEさん、悪いけど未だそっちには行けないんだ」と言って目が醒めたら、右腕がジンジン痛んでいた。


・この間なんざ、靄(もや)っている川の向こうに、ズングリした私のビジネスの師匠だった滝さんがボンヤリ立っていて、その足元にナント私の愛犬の長七郎までが佇んでいた。三途の川の彼岸に、迎えに出ていてくれたんだろうが、これも丁重に断って桜咲くこの世に還って来た。


・過去に吹く風は、いつも優しい“フォロー”の風だ。甘い香りさえする。人は弱いものだ。過去の想い出の、温かい陽だまりに暫しまどろみ、心身の傷を癒したら又、決然と立って未来へ向かって歩き始めなければならないのだ。


・しかし年を取れば取るほど過去に留まる時間は長くなる。そしてついには過去から出られなくなってしまう。それが『死んでゆく心情』なのだろう。だから“死”は、悲しいだけのものではなく或いは『ムカシの栄光と安らぎに満ちた、“至福の時”の訪(おとな)いなのかも知れない。私にも、この【ムカシの栄光と安らぎに満ちた、“至福の時”の訪(おとな)い】が有るまでは、、未練がましく、みっともなく、生きさらばえてやろうと思っている。


・産経スペシャル・[浪速風] から、記事を以下。


・「【[浪速風] 旅立つすべての人を祝福したい】産経スペシャル 2019.3.23」


・「春風はさわやかな別れの香りを含む。同時に出会いの予感もはらんでいる。学校を巣立ち、仕事に就く人も多かろう。職場を変わり、あるいは去っていく人もいよう。巡ってきたまろやかな春の光は、懐かしい思いとともに別れと出会いを優しく包んでいる」


・「▼俳人の〔与謝蕪村〕に『春風馬堤(ばてい)曲』がある。俳句や漢詩を連ねた一種の長詩といっていい。大阪の川の堤で郷里に向かう娘を見かけた。その娘を題材にして春の景色に懐旧の思いを重ねている。大阪は蕪村の故郷でもあった。〈春風や 堤長うして 家遠し〉〈たんぽゝ花咲(さけ)り 三々五々 五々は黄に〉」


・「▼大阪の川ではないのだが、先日、郊外の野に出てみた。〔ナズナ〕の小さい花に混じって〔ツクシ〕がかわいらしく頭を出し、〔たんぽぽ〕も一つ二つ、花を咲かせている。命が芽吹く季節が巡ってくるように、別れがあれば出会いがある。旅立つすべての人の前途を祝福させていただきたい。〈故郷春深し 行々(ゆきゆき)て又(また) 行々(ゆきゆく)〉」・・・

« (〔嵩(かさ)〕〔存在感〕〔オーラ〕) | トップページ | (〔星稜・奥川が17K完封!履正社を降す) »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« (〔嵩(かさ)〕〔存在感〕〔オーラ〕) | トップページ | (〔星稜・奥川が17K完封!履正社を降す) »

最近のトラックバック

2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ
フォト