« 毎日(朝日)新聞記者のあきれた論理 | トップページ | 日本、陸上イージス2基購入:2350億円 »

英語偏重教育は国益にかなわぬ

2019年01月30日
(英語偏重教育は国益にかなわぬ)


https://special.sankei.com/f/seiron/article/20190130/0001.html


・グローバル化が「正しい潮流・うねり」と判断した日本政府と文科省が、「小学校からの英語偏重教育」を決めたが、世界は流動的で「『脱グローバル化』『国民国家への回帰』が主流になる可能性は小さくない」・・・状況である。


・英語は「文法」ばかりで、中・高・大と過ごした結果、〔洋パン姐ちゃん〕でもペラペラの英語を、片言も話せない私ら世代は、「英会話教育 失敗世代」と言って良い。ただ「言葉は人格」は正論で、「国語力は人格」と言い換えても良い母国語教育を打っ棄って、「小学校からの英語教育」ってのはどうなんだろ?


・「思考は母国語で超高速に為されている」事実を考えれば、①英語教育は中学校から、②英会話中心で、会話の中から文法を覚える・・・という方が安全ではなかろうか?


・産経スペシャル・[正論] から、記事を以下。


・「【[正論]英語偏重教育は国益にかなわぬ 九州大学大学院准教授・施光恒】産経スペシャル 2019.1.30」


・〈一国の国語は、外に対しては、一民族たることを証し、内にしては、同胞一体なる公義感覚を固結せしむるものにて、即(すなわ)ち、国語の一統は、独立たる基礎にして、独立たる標識なり〉。 日本で初めて本格的な国語辞典『言海』を作った明治の文学者・〔大槻文彦〕は、こう国語の大切さを指摘した」


・「大槻をはじめ明治の先人たちは、国づくりはまず言葉からと考え、近代的な日本語を作り上げた。文法を整え、正書法を定め、欧米諸語の多くの概念を翻訳し移入した。そのおかげで日本人は世界的に見れば豊かで安定した生活を享受することができた」


★国民の分断化が進まないか


・「だが、この恵まれた状態は今後長くは続かないかもしれない。英語偏重の政策が流行しているからだ。小学校からの英語正式教科化、大学入試での『TOEFL』や『TOEIC』など民間英語試験の導入、大学の講義の英語化推進など、枚挙にいとまがない」


・「国の基盤を壊してしまう恐れがある。2020年度から始まる小学校での英語正式教科化を例にいくつか指摘してみたい」


・「第1に、教育における経済的格差の拡大が予想できる。小学校で英語が正式教科となれば、私立や国立の中学校入試で『英語』が必須科目となる。文法や読解よりもコミュニケーション重視というのが昨今の流れであるから、中学入試に英語の面接やリスニングが導入される」


・「その対策として教育熱心で経済的に豊かな家庭では、小学生の頃から子供を米国や英国、フィリピンなどに語学留学させることがはやるはずだ。『教育移住』を選択する家庭も増えるだろう。当然ながら、この流れについていけるのは富裕層だけである」


・「第2に、国民の連帯意識が損なわれる恐れもある。特に懸念すべきは『エリート』層の変質である。語学留学や教育移住を経験し、英語はそこそこできるが、日本語は怪しく、日本の文化や常識をあまり身に付けていない者たちが今後の日本のエリートとなる」


・「新しいエリートたちが一般の日本人に対して連帯意識を抱くかどうか疑わしい。アジアやアフリカの旧植民地国同様、日本でも国民が『英語階級』と『日本語階級』に分断されてしまう恐れがある」


★日本語能力の発達を阻害する


・「第3に、基礎学力の低下である。小学校から英語を学習しても効果は限られる。言語学者の〔永井忠孝〕・青山学院大学准教授が指摘するように、むしろ幼少期からの外国語学習は母国語能力の発達を阻害する恐れもある」


・「シンガポールでは、小学1年生から授業時間の大半を英語と民族語(主に中国語)に当てる。算数と理科で使われるのはすべて英語である。結果は芳しくない」


・「英語と中国語の新聞を両方とも読みこなせる『プロフィシェント・バイリンガル』に育った者は全体の13%にすぎない。英語でも中国語でも簡単な会話はできても難しい文章の読み書きは不得手な『セミリンガル』になってしまう場合が一番多いという。日本でも将来、日本語も英語もきちんと使えない子供たちが大量に生み出されてしまうのではないか」


・「このように、現在の英語偏重の教育政策を批判すれば『そんなことを言っても、グローバル化は時代の流れだから仕方がない』といった反論が寄せられるだろう。だが、それは正しいだろうか」


・「世界をみれば、米国のトランプ大統領の選出、英国の国民投票による欧州連合(EU)離脱の決定、イタリアの『五つ星運動』の政権奪取、フランスの『黄色いベスト』運動など、『反グローバル化のうねり』が近年生じている」


・「これらに共通するのは、グローバル化の旗印の下で作られてきた現在の国際経済秩序の不公正さに対する反発である」


★国家百年の計として考えよ


・「グローバル化の下では資本の国際的移動が自由化・活発化するため、グローバルな投資家や企業の影響力が各国の庶民の声よりも大きくなってしまう」


・「例えば『法人税を下げてくれなければ、この国から出ていかざるを得ない』『人件費を下げるために外国人単純労働者を解禁しなければ、貴国にはもう投資しない』という具合に、グローバルな投資家や企業が、投資先の国を選べるようになった結果、各国政府に圧力を及ぼす余地が大きくなったからだ」


・「実際、グローバル化が本格化した1990年代頃から、グローバルな投資家や企業に有利で、庶民には不利な制度改革が各国で行われてきた。日本も例外ではない」


・「欧米の有力な国々でグローバル化に対する庶民の反発が大きくなっているため、近い将来、現行の不公正な国際秩序のありかたが大きく変わるかもしれない。フランスの歴史人口学者〔E・トッド氏〕が述べるように、『脱グローバル化』『国民国家への回帰』が主流になる可能性は小さくない」


・「現在のグローバル化の動きは決して必然ではない。国民の生活の安寧という大局的観点から、国家百年の計として日本の教育のありかたを考えることが必要である。(九州大学大学院准教授・施光恒 せ てるひさ)」・・・

« 毎日(朝日)新聞記者のあきれた論理 | トップページ | 日本、陸上イージス2基購入:2350億円 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

「英語偏重教育は国益にかなわぬ」 まったくその通りです。 英語は話し言葉です。 英語圏に生まれれば、バカでもチョンでも話せるようになります。 一方、英語圏外、特に考え方や文法・発音が全く異なる日本人に取っては実にやっかいな言語です。 週に1回や2回の授業で話せるようになると思うのは安易すぎます。 小学校で習った子供が大人になっても英語に継続してかかわる人は恐らく数パーセントでしょう。 その数パーセントのために全員が大事な時間を無駄に消費させられるというのは合点がいきません。 英語を習いたい人は別途個人的に習えば良いと思います。
私ごとになりますが、我小学校では英国人の美人先生おられ、毎週英語の授業がありました。 しかし残念ながら、同級生50人は誰も英語を必要とする仕事についておらず、英語を達者に話せるという輩は皆無です。 一方、小学生で英語教育を受けていない人でも、継続的に英語に携わっている人は結構話せるようになっています。 必要は上達の母です。 必要のない人にとってははた迷惑な話です。

冴えちゃん様、

コメント、有難うございました。政治家・官僚は「観光ニッポン」という
単純な発想だと思いますが、記事は「国民の階層分断」にまで触れて
いますね。「小学校から」は危ない発想だと思います。

例えば『南』の白髪美人の外務相、政治家でも何でもなく、単に通訳・
アナウンサー上がりです。金大中時代の花形ですが、今の文在寅が
いかに「外交」を舐めているのかが解ります。

我らの時代は中学から英語で、小学校はローマ字でした。私が今も
英語が話せないのは、その教育制度のせいではなく、必要が無かった
からでしょうね。(フォロー、有難うございます)

ただ「英語が話せない」分だけ、「日本語の深みを知らなければ」と
日夜頑張っていますが、日本語って、恐らく世界一難解な言語では
無かろうかと思い知らされます。

日本で働く外国人の苦労が偲ばれます。ただ近い将来、「あの程度の
日本語しか話せない」日本人がドサッと増えるのかと思うと、背中に
冷たいモノを感じます。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/557181/67643952

この記事へのトラックバック一覧です: 英語偏重教育は国益にかなわぬ:

« 毎日(朝日)新聞記者のあきれた論理 | トップページ | 日本、陸上イージス2基購入:2350億円 »

最近のトラックバック

2019年2月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    
無料ブログはココログ
フォト