« 嫁の不貞が大量殺人を招いたか?:宮崎大量惨殺 | トップページ | 秀吉:後世の人間まで騙し続けた不徳の男 »

ゴーン事件は日本に何を問うか

2018年11月27日
(ゴーン事件は日本に何を問うか)


https://special.sankei.com/f/seiron/article/20181127/0001.html


・記事紹介を余りしないまま、「カルロス・ゴーンと日産、仏ルノーの関係」は勉強して来た積りだ。しっかしま、この記事ほど明快に〔カルロス・ゴーンの罪〕〔仏ルノーの野望〕を書いた記事には、初めて出会った感じだ。


①自国ではやらないこと、やれないことでも日本ではやれると思っているグローバル人材が多数日本に流入し、日本の役員報酬は低すぎると叫び続ける。

②ファンドの言うことを聞くことが株主との対話であるかのキャンペーンも張られている。

③今回の件でも、ゴーン氏らは日本の企業法制をなめきっていたのではないか?

④フランスには、2年以上株式を保有していると議決権が2倍になるという制度が有る。

⑤しかも、株式を40%以上有すると『支配企業』とされる。

⑥従って「日産はルノーの株主総会で議決権を行使できない・・・いやはや。


・産経スペシャル・[正論] から、記事を以下。


・「【[正論] ゴーン事件は日本に何を問うか 早稲田大学教授・上村達男】産経スペシャル 2018.11.27」


・「日産のゴーン前会長の逮捕については、さまざまな論評がなされているが、法的な問題を押さえない話が横行しているかに見える」


 ≪なめられていた企業法制≫


・「今回の逮捕が『金融商品取引法上の有価証券報告書虚偽記載』のような形式犯を根拠としたことについては、違和感を覚える向きも多いと思われる」


・「日本のこの分野で、検察は起訴したからには必ず勝たねばならぬということから、問題がいかに複雑かつ悪質であっても『税法違反』、『外為法違反』、『有価証券報告書虚偽記載』といった形式犯にしてしまう運用が続いてきた」


・「〔ライブドア事件〕も、逮捕時の罪名は『偽計取引』という悪質な実質犯だったが、最後は『有価証券報告書虚偽記載罪』だった」


・「この分野で経験豊富な欧米の専門家たちにとって、法の世界に経験不足で豊かな日本ほどおいしい世界はない。日本はこの間、欧州が今も維持している会社法の厳格な事前規制をアメリカ流に徹底的に緩和してきたが、アメリカの厳しい規律はまねしてこなかった」


・「自国ではやらないこと、やれないことでも日本ではやれると思っているグローバル人材が多数日本に流入し、日本の役員報酬は低すぎると叫び続ける。ファンドの言うことを聞くことが株主との対話であるかのキャンペーンも張られている」


・「今回の件でも、ゴーン氏らは日本の企業法制をなめきっていたのではないかと想像される。〔東芝事件〕で経営者の責任が全く追及されないのを見れば、何をやっても大丈夫だと思うのは無理もない」


 ≪ガバナンスの不全は当たり前≫


・「今回の件では、おそらく今後は『特別背任罪』なども射程に入ってくるかと想像されるが、東芝と違うのは、2016年の刑事訴訟法改正で可能となった『司法取引』が今年の6月に施行されたことだ」


・「司法取引は会社法犯罪も対象になるため、特別背任罪の立件もより容易になる。有価証券報告書虚偽記載のような形式犯で司法取引を行い、これを突破口にして実質犯の立件も視野に入りやすくなった」


・「もっとも、検察によるこうした金商法の運用が本来望ましいものであるかは別問題である。 もともと司法取引は、日々連続的に不公正取引が発生する資本市場で、経常的に市場監視を行っている準司法機関としての規制当局が、課徴金その他の行政処分を科す過程で必要な武器である」


・「こうした態勢なしに検察に頼るのでは、特に目立ったケースだけが取り上げられ、公正な資本市場ないし企業社会の維持という最重要課題が達成されない」


・「今回の件については、ガバナンスの不全がよくいわれるが、経営の直接の目的が株主に報いることであるという思想を持った者がトップになれば、ガバナンスは崩壊するに決まっている」


・「株主に報いるという経営目的(というより数字)が達成されれば、それを実行した経営者は巨額の報酬で報われるのも当然とされる。こうした貪欲さを肯定する経営者を受け入れた時点でガバナンスの劣化が約束されている」


・「こうした経営観に異を唱える法務室などの人材は放出される。社外取締役の選出もそうした発想に従順な人材ばかりを推薦するコンサルタントなどの言いなりになる。日産では取締役の報酬制度に関する最もプリミティブな概念が『お手盛り防止』であることすらまったく忘れられていたようだ」


 ≪法の総合力強化が求められる≫


・「今回、ルノーの株主としてフランス政府、〔マクロン大統領〕がたびたび登場するが、これはかつて国有企業であったルノーの株式を政府が保有しているためであり、善しあしは別として、この点で日本政府は頼りにならない」


・「フランスは2年以上株式を保有していると議決権が2倍になるという制度を有しており、政府以外の多くの個人株主もこの権利を有しているとみられるため、おかしなファンドなどが近づく余地の少ない個人中心の企業社会を作ってきている」


・「しかも、株式を40%以上有すると『支配企業』とされ、その株式を有する被支配企業は議決権を行使できないため、『日産はルノーの株主総会で議決権を行使できない』。ルノーが日産の株式を43%有しているのは絶妙にすぎる。ゴーン氏がルノーとフランス政府の顔色ばかり見るはずである」


・「日本では株主平等原則が過度に強調され『2倍議決権は違法』とされている。株主平等原則は世界標準のルールではない。向こうは何とも思っていないのに、日本人が外国人株主やファンドとの平等を強調しているのはお人よしも甚だしい」


・「会社法に経験豊富なイギリスは会社法というハードローの改正に非常に熱心である。経験の乏しい日本がそうしたハードローへの強い関心を持たず、外国法を学ばずガバナンス・コードなどのソフトローの話ばかりしているのでは、世界に伍(ご)していく道は遠のくばかりだ。明治の先人たちに顔向けできないのではないか。(うえむら たつお)」・・・

« 嫁の不貞が大量殺人を招いたか?:宮崎大量惨殺 | トップページ | 秀吉:後世の人間まで騙し続けた不徳の男 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ゴーン事件は日本に何を問うか:

« 嫁の不貞が大量殺人を招いたか?:宮崎大量惨殺 | トップページ | 秀吉:後世の人間まで騙し続けた不徳の男 »

最近のトラックバック

2021年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            
無料ブログはココログ
フォト