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サウスコリアは国を挙げて『安全保障』に没頭すべし

2017年02月20日
(サウスコリアは国を挙げて『安全保障』に没頭すべし)


http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e9%82%aa%e9%ad%94%e3%81%aa%e3%82%89%e5%85%84%e3%82%92%e3%82%82%e6%ae%ba%e3%81%99%e5%9b%bd%e3%82%92%e9%9a%a3%e3%81%ab%e3%80%81%e9%9f%93%e5%9b%bd%e3%81%ae%e7%b5%b6%e6%9c%9b%e7%9a%84%e3%81%aa%e5%8d%b1%e6%a9%9f%e6%84%9f%e6%ac%a0%e5%a6%82/ar-AAn77re“


・亡き恩人のご招待で、ソウルには3度ほど行った。最初に行った折、地図を見て驚いた。38度線・北朝鮮の「ミサイルでなくとも、長距離砲の連射」で、一気に火の海になる卑近である。つくづくサウスコリアンのわきの甘さ・同胞だからという「脅威不感症」を感じさせられた。


・ソウルをもっと南に移転させる機会は、いくらでも有ったろう。しっかしま、「同胞を疑う後ろめたさ」が、ソウル移転を躊躇わせたのだろう。だがそれは、サウスコリアンの一方的な思い入れであり、現に「金大中の太陽政策の中」でも、金正日は着々と核開発を進めていたではないか?


・「同胞だから、手心を加えてくれるだろう」というサウスコリアンの幻想は、今回の「実兄・マサオ君(金正男)殺しで、「甘い!浅い!」ものだったと知るべきだ!今からでも遅くない、パックネの弾劾を延期し、大統領の下、『安全保障』に国を挙げて没頭すべきである。


・MSNニュースから、ダイヤモンド・オンライン:武藤正敏氏(元駐韓大使)の記事を以下。


・「【邪魔なら兄をも殺す国を隣に、韓国の絶望的な危機感欠如】ダイヤモンド・オンライン:武藤正敏 2017/02/20」


・「★今の金正男氏は決して金正恩氏の脅威ではなかった・・・韓国の人々には朝鮮半島情勢に関する危機感が足りないのではないか。昨年の読売新聞と韓国日報の共同の世論調査では、北朝鮮の核開発が脅威である、といった人は韓国で72%、日本の84%よりも少ない。核開発を放棄させられるといった人も、35%で日本の26%よりも多い」


・「北朝鮮の核問題は日本の問題よりも、韓国の問題である。それでも韓国の方が、日本よりも北朝鮮の核問題に対する危機意識が少ないのである」


・「2月12日の北朝鮮のミサイル発射と、翌13日の北朝鮮の工作員による金正男(キムジョンナム)氏の暗殺を聞いて、金正恩(キムジョンウン)氏は何をしでかすか知れない人物であり、北朝鮮は恐ろしい国であると、つくづく思った」


・「金正男氏殺害による朝鮮半島情勢への影響は、今のところ小さい。中国が北朝鮮からの石炭の輸入を禁止したが、これは先般発射したミサイルの技術進歩に衝撃を受けたこと、米国トランプ政権が中国の北朝鮮対応を強く批判していることが主要因で、金正男殺害が直接の要因とは思わない」


・「では、なぜ金正男氏は殺害されたのか。以前は中国が、金正恩氏を代える必要性が生じた際に擁立することを想定して金正男氏を庇護している、いう噂があった。また、金正男氏には生前北朝鮮のナンバー2と言われた張成澤(チャンソンテク)氏夫妻が面倒を見ていた」


・「したがって、当時であれば金正恩氏は金正男氏を、自分の地位を脅かしかねない人物として、その芽を断ち切らなければならないと考えても不思議ではなかったかもしれない」


・「しかし、今や金正男氏には過去の面影はない。ほとんど消息も知られず、海外で逃亡生活を送り、弟に狙われているとして命乞いをしていた。政治的野心も見せないように細心の注意を払ってきたようにも見えた」


・「そのような影響力の失われた人物、しかも異母とは言え、自分の兄を殺害するのが金正恩氏なのである。
金正恩氏は自身の権力の邪魔になるものは徹底的に排除する。そればかりか、気に食わないことがあれば、これも徹底的に叩く」


・「そんな金正恩氏から見れば、韓国は日本や米国の協力を得て発展している国である。北朝鮮の生存を脅かしかねない。機会があれば、叩かなければならない。こう考えるのが自然の流れであろう」


・「★北朝鮮が核ミサイル配備すれば韓国は甚大な圧力にさらされる・・・だからこそ、北朝鮮は核ミサイルの開発、実戦配備に躍起となっているのである。昨年、36年ぶりに開いた朝鮮労働党大会で核保有宣言をしたのはこの一環である。もはや、核とミサイルの実戦配備は時間の問題と考えた方がいいだろう」


・「北朝鮮の核は米国との交渉のため、北朝鮮という国を維持するための手段であるとの甘い考えは捨てた方がよい。北朝鮮は、核ミサイルを実戦配備すれば米国も韓国も北朝鮮に手出しはできないと考えるであろう。北朝鮮には失うものはない」


・「捨て身の核兵器で韓国にありとあらゆる難癖をつけ、金を取ろうとする。金をやらなければ、韓国に核の威力を見せつけてくるであろう。朝鮮半島を北朝鮮のペースで統一しようと考えてくるかもしれない」


・「韓国の人々は、北朝鮮の悲惨な生活を知識としては知っているはずである。北朝鮮からの亡命者の証言もたくさんある。しかし、そうした生活が自分たちにとって現実のものとなるなど全く考えていない。私も現時点では北朝鮮による赤化統一はあまり現実的な話だとは思わない。しかし、北朝鮮はそうは思っていない可能性もある」


・「私が、駐韓大使として韓国で北朝鮮の動向を観察していた時、常に意識していたのは、韓国の人々は、政治家も行政官も学者も、『北朝鮮の状況はこうだ』との客観的見方よりも、『こうあってほしい』という希望的観測が入るので、そこを見極めることが大事であるという点だった」


・「韓国人にとって北朝鮮の人々は同胞である。同胞を悪く思いたくない気持ちはわかる。しかし、金正恩氏はその同胞を痛めつけている指導者である。そこのところを忘れない方がいい」


・「★朴大統領の対北朝鮮政策を否定する次期大統領候補者・・・韓国の朴槿恵大統領は、北朝鮮の4回目の核実験後の昨年2月16日、国会で演説を行い、『これまでのやり方では核開発は止められない。北はいずれ核を実戦配備するだろう。北朝鮮の実質的変化をもたらす根本的解決策が必要である。核兵器開発は北朝鮮の体制崩壊を早める』と警告し、開城公団の全面中断、THAADの配備を受け入れた」


・「私は、これは正しい判断であると考える。しかし、韓国の国会は朴大統領に対する弾劾決議を可決し、憲法裁判所の判断を待つ間、大統領は職務停止中である。北朝鮮の核ミサイルの実戦配備の時期が時々刻々と迫っている時に、である」


・「韓国の国民が崔順実(チェスンシル)容疑者の事件が発覚してから、朴大統領に対する不信感を強め、いかに努力しても報われない社会、それを変えると公約して大統領になりながら、財閥と密着し、密室政治を行い、自分たちの生活は一向に改善してくれない大統領に対し、怒りに任せて退陣を求めた背景については前回の寄稿(『韓国人に生まれなくて良かった』元駐韓大使が心底思う理由)で明らかにした」


・「しかし、国民の気持ちは気持ちとして、国の安全保障の観点、国益の観点から国政を担うのが責任ある政治家の責務といえる。朴大統領にいかに不満があっても、国の安全保障のためには、国民を説得しなければならない」


・「にもかかわらず、このような政治家は皆無であり、次の大統領を目指す者は“アンチ朴一辺倒”である。
韓国の大手メディアも『政治家は世論に流され、自らリーダーシップを発揮することが少ない。政治的な抗争を激化させることはしても、これをまとめ、調停することは少ない。世論に迎合することは言ってもこれに反論することはしない』と嘆いている。その通りだ」


・「★もはや北朝鮮の強硬姿勢は瀬戸際外交の範疇ではない・・・それ以上に、そもそも北朝鮮に対し、誤った認識を持つ政治指導者が韓国にはいる。同じ民族であるから韓国が手を差し伸べれば、北朝鮮はこれに応えてくれるだろうという幻想を抱いているようだ」


・「故金大中(キムデジュン)元大統領の“太陽政策”がそれだ。日米韓という周辺諸国が北朝鮮に対し強硬な姿勢をとればますます殻に閉じこもるとして、イソップ物語の『北風と太陽』の寓話のように暖かく太陽で照らし、まずは殻から引き出すことが重要であると信じ、北朝鮮に対し宥和的な政策をとった」


・「金正恩氏の父、金正日(キムジョンイル)氏と初の南北首脳会談を行い、現代グループの金剛山観光事業を認可、さらには同グループを通じ、5億ドルほどが北朝鮮に渡ったと言われている。しかし、この金は北朝鮮の住民の食糧とはならず、核ミサイル開発に使われたに違いない」


・「現在の金正恩氏は父正日氏以上に、感情が激しく、何をするかわからない人物である。金正日氏時代には、北朝鮮は“瀬戸際外交”(強硬な態度で脅し、自分たちの欲しいものが手に入ると対決色を薄める外交)であるといわれた」


・「これがオバマ政権の“戦略的忍耐政策”(北朝鮮の態度が変わることを待つ政策)になったのであろう。
ところが結果的に、金正恩体制は核保有宣言を行い、昨年は2度の核実験と20回以上のミサイル発射を繰り返したのである」


・「これはもはや瀬戸際外交ではない。北朝鮮の強硬姿勢に、より危機感を感じなければならない。現在、次期韓国大統領候補として世論調査で首位を走っている『共に民主党』の文在寅(ムンジェイン)氏は、自らが大統領になれば、『開城工業団地と金剛山観光を直ちに再開する』と明言している」


・「また、同氏は米国の最新鋭地上配備型迎撃ミサイルTHAADの在韓米軍への配備についても『次の政権で検討すべきだ』と訴えているが、これは事実上撤回するという意味でもある」


・「こうした状況に、『朝鮮日報』は社説で、『韓国の大統領候補者たち、それでも『親北」を続けますか?』として危機感を募らせている。親北系の政治家は韓国が北朝鮮に対し敵対的な態度をとらなければ、北朝鮮も今のような挑発的な態度は取らない、朴大統領の強硬姿勢が北朝鮮の挑発的行動に火をつけた、と言うであろう」


・「★韓国が置かれている状況を考えれば朴大統領の弾劾を急ぐ時ではない・・・しかし、繰り返すが、自分の統治に邪魔になるものはことごとく排除するのが北朝鮮の最高指導者であり、自分の兄である金正男氏さえ無慈悲に殺害したのである」


・「韓国の繁栄は、北朝鮮にとって絶大な脅威であり、それを許すはずがない。金大中氏の北朝鮮融和外交の間も北朝鮮は核ミサイル開発を続けてきたではないか。その反省はどこに行ったのか」


・「北朝鮮が13日に発射したミサイルは移動式で、しかも固形燃料を使用しており、発射後再点火するなど技術的進歩が顕著であった。発射の兆候を事前に察知するのが非常に難しくなったと言われている。発射角度も飛行距離を抑えるためほぼ垂直に打ち上げられており、従来型の迎撃ミサイルでは落とせないとの専門家の見方である」


・「現在の、北朝鮮の核開発をやめさせる、少なくとも遅らせるための手段は現在のところ制裁の強化しかない。具体的には北朝鮮にとってドル箱である石炭の対中国輸出を抑えていくことが不可欠なのだが、そのような時に開城工団再開、THAAD配備中止を訴える大統領候補は、韓国をどの方向に導こうとしているのであろうか」


・「韓国では、野党系の政治家を中心に朴大統領の弾劾に早期決着をつけ、大統領選挙を行うべきとしている。しかし、金正男氏の殺害、ミサイル技術の飛躍的向上という現実に直面し、韓国の安全保障をどうするか考える方が先決ではないか」


・「極端にいえば、朴大統領の弾劾を急ぐときではない。それほどの緊急事態だ。国の安全を守る、それは政治家の国民に対する責務である。今の韓国の政治家はその責任を果たしているのであろうか」


・「韓国の国民の生活に対する不満は理解できる。私も韓国に生まれていたならば、過酷な競争に押しつぶされていたかもしれない。しかし、国の安全はそれ以上の問題である。北朝鮮の住民は不満さえ持つことを許されていないのである。韓国の国民にも是非冷静に現在韓国が置かれている状況を考えてほしい。今の韓国が非常に心配である。(元駐韓大使 武藤正敏)」・・・

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