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告知が死期を早める?

2015年05月30日
(告知が死期を早める?)

http://news.livedoor.com/topics/detail/10172808/


・笑わせなさんな!である。拙著:【生還へのフォアボール】42Pから43Pにかけて、「大腸がんを告知された」私の心情が綴ってある。「3・2 大腸がんの告知・二〇〇〇年十月二十四日(火)・入院初日・・・朝九時、遅番出社の娘の蓉子をU駅まで送る。いつもと何も変わらない朝だ。蓉子が車から降りぎわに泣いているのがバックミラーに映る。胸が痛むが、『大丈夫だ!父はきっと帰ってくるから』と心の中で呼びかける」


・「家内の芙美子と二人、着替えや日用品や本を満載した愛車のランドクルーザで名古屋市へ向かう。さすがに今日は二人とも無口だ。〔愛知県がんセンター〕に十時二十分到着、入院受付を済ます。東病棟七階の大部屋(一般病棟)。手術後の苦しそうな人ばかり。明日のわが身とダブる」(中略)


・「夕方六時三十分、消化器内科の松村ドクターから、『風邪ですね』と同じくらい軽くストレートに、『大腸がんですね』との告知あり。フッと泣きたくなるような感傷が胸をよぎったが、今は亡き母の、『この意気地(いくじ)なし!」の声と、右手に握られた折檻(せっかん)用の鯨尺(くじらじゃく)の物差しを思って耐えて腹を括る。『五十八歳になっても末っ子は末っ子だなぁ』と自嘲する」・・・


・以来私は14年半に亘る歳月を、「がん戦場」の中に居る。闘ったがんの種類は、1.末期大腸がん開腹切除、2.多数個肝臓転移がんへ肝動注による25回抗がん剤投与、3.その再発による開腹肝臓部分切除と近接・胆嚢切除、4.分化がんの内視鏡的剥離手術、5.未分化がんの内視鏡的剥離手術、そしてこの7月半ばには、6.胃の3/4開腹切除手術が待っている。大雑把に言えば〔3がん6次バトル〕である。


・ドンパチは毎回〔愛知県がんセンター〕。がんセンターは「告知」が基本(がんでもないのに、がんセンターに入院していること自体、有り得ない)である。だからみんな、「腹を括って」頑張っている。


・告知されなかった石原裕次郎氏や手塚治虫氏の例が書いてあるが、馬鹿でもない限り、自分が「がんである」ことは知っていたと思う。家族や周囲に気取られないように演技していたのだろう。その心情のほうが哀れである。出門英氏とは会っているが(私と同年)、その「モテ方」は尋常ではなかった。墓が出来、納骨するその日まで「知らなかった女」の話が伝わって、ロザンナ氏の胸が波立ったことを、本人から聞いている。だからこの(モテないだろう)芸能評論家氏の話と違って、決してシュンタローなどにはなっていなかった筈だ。


・今時である。人間の尊厳として、がんは告知されてアタリマエダである。私の2次バトルで薄氷のような私の命を救って下さったのは、当時〔愛知県がんセンター〕放射線診断部長で、今〔国立がん研究センター〕中央病院長を務められる荒井保明ドクターである。彼との遣り取りを、【生還へのフォアボール】の119Pから。


・「(前略)『今後の治療の病名は、【肝臓がん】でもいいですが、正式には【切除不能結腸がん肝転移】です。国産の効力の強い抗がん剤もありますが、これは同時に副作用が強いので、我々はソビエトで開発され四十年以上も使われてきた副作用の少ない『フルオロウラシル』を使っています。これは通常略称で『5FU=ファイブエフユゥ』と呼ばれています』」


・「『5FUで肝臓の腫瘍が小さくなる確率は20~30%ですが、これを先日やりました肝動注ルートで肝臓に集中的に流し込み、効力を52~83%にまで高めています』『人によって違いはあるでしょうが、副作用は殆ど無いといって良いでしょうし、髪の毛、眉毛、体毛も殆ど抜けません。従って治療しながらのQOLも高く保つことが可能です』」・・・


・「畳みかけられる説明に、呼吸困難な思いの私が、『いやぁ荒井先生、私は五十八歳ばかりで、厄介な病気になってしまいましたわ』と自嘲気味に言うと、『いやいや、がんは予定が立ちます。必ず余命〇〇があるでしょ? 怖いのは待ったナシの頭と心臓ですよ』と妙に納得のフォロー。『がんは小さいが、しかし、ま、たしかに厄介です。ベストは尽くします』・・・最後にそう締め括った荒井ドクターの説明は的確でよく分かったし自信に満ち溢れていた」


・「早い人は半年くらいで肝臓内の腫瘍は消え、遅い人でも二年で消える人がその52~83%なのだそうだ。しかしその間に肺やその他に転移して、亡くなる人も多いらしい。ええい『ままよ』だ! 少し前なら家族だけが呼ばれて『半年の命です』などと告げられていたのが、こいつはヒョッとしたら勝てるかも知れんぞ? 少なくとも荒井ドクターの自信満々の解説からは、こっちに向かって凛々とした勇気が飛んでくるではないか、 ありがたや! こいつぁ『やってみる価値あり』だ!」


・「芙美子、血の気の無い真っ白な顔で聴いていたが、少し唇に生気を取り戻して、六時三十五分のバスで帰って行く。私もトンネルの先に、僅かだが小さな灯りが見えたような想いがして、『シルベスタ・スタローン』の映画を観ながら十一時まで夜更かしをする」・・・


・おっと!前フリについリキが入ってしまったが、ライブドアニュースからZAKZAK(夕刊フジ)の記事を以下。

・「【告知が死期早めた? 『せめて秋まで…』壮絶がん死の今井雅之さん 願い届かず】ZAKZAK(夕刊フジ) 2015年5月30日 17時9分」


・「またひとり、熱い役者がこの世を去った。28日、54歳の若さで亡くなった今井雅之さん。末期の大腸がんであることを自ら告白し、闘病中であることを明かしてからわずか28日。『せめて秋まで』という願いさえ、かなうことはなかった」


・「無念の降板となった舞台『THE WINDS OF GOD』。降板を発表する前、夕刊フジのインタビューに応じたが、自衛隊での実務経験もあるタフなイメージとは裏腹に『けがはしょっちゅうだが、それまで自分の辞書に病気はなかった。お医者さんにも生きているのが不思議、奇跡だといわれました』と、らしからぬ言葉でその衝撃を語っていた」


・「そして先月、末期がんであることを明かした会見では、ほほはこけ、体もやせて細くなっていた。転院を繰り返し、抗がん剤治療の苦しさを語る姿は凄絶ですらあった」


・「芸能人のがん闘病に関する著書もある芸能評論家の肥留間正明氏は『あの会見で、今井さんは、言葉ではまだ闘うといっていたが、目に勢いがなかった』と話す。『告知することがいいとは限らない。闘病する気持ちがあるとはいえ、告知されたことで知らないうちに気落ちし、死期を早めてしまう可能性すらある。闘うことが本当に難しい』とも」


・「『石原裕次郎さんは告知されていなかった。だから、最後までファンの前では石原裕次郎でいられた。漫画家の手塚治虫さんもそう。最後まで仕事を続けることができたんです』と肥留間氏。『一方、余命半年と宣告されたタレントの清水クーコさんは『死にたくない』と泣きながら亡くなった。歌手の出門英さんも告知された途端、今までの元気をすっかり失ってしまった〒と説明する」


・「秋に主演舞台の映画化が控えていたため、『よくなると信じています。神様には秋まで寿命を持たせてとお願いします』と会見で語っていた今井さん。このときすでに自分の死期を感じていたのだろうか。その早すぎる死を悼む声も絶えない」


・「『THE WINDS OF GOD』で共演したタレント、井戸田潤(42)は『この舞台を成功させることが今井さんの想いでした。今井さんの想いを胸に最後まで舞台を務め上げます。『最後まで頼むぞ』と託された時の声が忘れられません』とコメントを発表した」


・「ドラマで夫婦役を演じたことのある女優、田中美奈子(47)も『現場ではムードメーカーで、スタッフやキャストを盛り上げ、人の見ていないところで本当に努力の方でした。持ち前の負けじ魂で復活してくださると信じていたので大変残念です』と話した。 ZAKZAK(夕刊フジ)」・・・


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コメント

石原氏の場合はともかく、手塚先生は知っていたでしょう。医者でも有ったのですから・・・。

出門英さんの場合は食生活もあったのではないでしょうか。
何でも肉ばっかりで野菜はほとんど食べなかったとか聞いています。

後はいかに寝るかみたいですね。
あれだけ連載をもっていて、徹夜(睡眠不足)の連続では生き延びる方が不思議だと思います。


みやとん様、

コメント、有難うございました。スタート時、日本に407在った「がん診療連携拠点病院」は、今もっと増えていると思いますが、当然圧倒的に多いのが一般病院です。「がんでもないのにがんセンター入院」は有り得ませんから、がんセンターでは「告知」されるのが当然です。

ただ一般病院のことは知りません。今でも家族からの依頼で「告知なし」もあるのでしょうか?「腹も括らずにファイティングポーズ」は高く掲げられないと思いますが。

織伊友作様、  私の経験では『科学的知見』に基ずく『告知』は濃霧の中を航行する船に与えられた『レーダー』であり『霧笛』であり『希望の灯台』デス。是等が無ければ闘病といふ新しい人生のステージに踏み出せない! 過去の生活状況がどうのこうのはどうでも良いことで、『告知』こそが『闘病』を継続する為の『自尊心の基』です。告知不要。治療不要などは尊大な妄言です。

藤城孝久さま、

コメント、有難うございました。放置を勧めるのはK医師だけでなく、新興宗教もサプリ屋も「待ってましたと目に涙!」で群がって来ます。

私も藤城さまも「がんセンター」が戦場ですからアもスも無く「告知」され、こちとらも腹を括って受け止めて来ましたが、未だに「告知されない」患者、「告知しないでくれ」と頼む家族、「分かりました」と告知しない病院が有ることに、逆にビックリです。

しっかしま、人は百人百様。「♪騙し続けて 欲しかった」という方々も多いのかもと。ただこの芸能評論家如きが有名人の実名を挙げて、軽い解説をしているのは許せないですね。

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